ブッキングドットコム 日本でもAirbnb(エアビーアンドビー)民泊仲介を開始

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ブッキングドットコム

大手旅行宿泊予約サイトのブッキング・ドットコムが日本でも民泊仲介を開始すると発表した。airbnb(エアビーアンドビー)を意識した発言だと思われる。新法が国会で成立すれば、来春に施行される見込みの予定。最大手のブッキングドットコムでさえ、エアビーアンドビーを無視できなくなっているようだ。

ブッキングドットコムとは

ブッキングドットコム

近年、アイフォンやアンドロイド携帯などのアプリから航空券やホテル予約することが簡単にできるようになった。その原動力となっているのが、オンライントラベルエージェント(OTA)の台頭だ。

OTAとは、実店舗をもたずインターネット上ので予約行っている旅行会社のこと。PCやスマホなどを使って、24時間いつでもどこでもホテルや航空券の予約ができる利便性がある。

価格重視からクオリティ重視まで、使用者が自由に条件を設定して検索できる点がユーザーに受けた。いまや店舗をもつ大手旅行会社もインターネットでの販売にも力をいれるようになってきている。

そんなOTAの中でも最近かなり目立つ存在となっているのが、『Booking.com(ブッキング・ドットコム)』だ。テレビCMもかなり頻繁にされておりテレビで見たことがあるという人もいるんじゃないだろうか。

CEOギリアン・タンズのインタビュー

ギリアンタンズ

29日、朝日新聞のインタビューに応じ、旅行者を住宅に泊める「民泊」の仲介を日本でも始める考えを明らかにした。有力サイト(airbnb)を意識した発言に違いない。

Booking.comの掲載数

booking.com2

サイトは世界中で120万件以上の宿泊施設を掲載し、半数以上が住宅や別荘などの民泊用だという。これは、筆者が驚きで、ほとんどが許可物件を掲載しているものだと思っていた。日本の施設は、ホテルや旅館、ゲストハウス、アパートメントなど約1万2千軒が登録されている。

国家戦略特区で合法化された物件など一部の許可物件をのぞき、施設の掲載を拒否してきた。

日本人もブッキングドットコムを使用

booking.com3

CEOのタンズ氏は、掲載物件が増えるに従い、日本人も使うようになると述べている。日本人の国内旅行での利用増にも期待を示した。

掲載している日本のホテルや旅館の宿泊施設も、もともと訪日外国人客の利用が多かったが、ブッキングドットコムが広がるにつれて、日本人客の使用も急増している。日本国内の観光地での日本文化体験ツアーの販売も計画中と述べた。

著者が考えるに、ブッキングドットコム使用率は圧倒的に海外客が多い。検索しやすい画面や最低料金保証価格、無料キャンセルなど泊まる方からは、メリットが多いからだ。施設側としては、コミッション料金がかなり高く、予約が入ったとしてもなかなか利益が出ないことや、客のキャンセル率が異常に高いなどもあり、悩みのつきないサイトというのが正直のところだ。

エアビーアンドビーとの比較

airbnb

airbnb(エアビーアンドビー)は約5万1千軒を掲載し、去年は370万人超に利用されている。ほかに外資系大手や日本勢いも参入の機会を探している。

先日の記事にも掲載したエボラブルアジアとairbnbの業務提携もその一つであり、争奪戦はすでに始まっているのかもしれない。

エボラブルアジアとairbnb(エアビーアンドビー)が業務提携 集客説明会2017

許可物件はすでに掲載済

ブッキングドットコム民泊

ブッキングドットコムのサイトでは、日本もすでに民泊を掲載している。大阪市内や東京大田区の一部の地域で稼働済だ。特区エリアの許可を取得した物件は、旅館業法の許可を取得しており、Booking.comサイト内ではアパートメントというカテゴリで部屋は提供されているのだ。

新法が新たに国会成立した場合、多くのマンションや家で民泊をする条件が緩和されると期待されいる。新法に適した物件が、既存のアパートメントというカテゴリで掲載されるかどうかはまだわからないが、許可が取得しやすくなれば、もちろん掲載物件も増加する傾向になるだろう。

わざわざ民泊を予約するか

ブッキングドットコムサイト

外国人旅行客が民泊を利用したいと思っている状況で、ブッキングドットコムに掲載の物件を利用するかどうかというところに疑問が残る。

そういった物件を利用したいのであれば、旅行を計画した段階からairbnbやhomeawayのサイトを利用するのではないだろうか。

サイトを利用するにあたってのメリットとして、一番にあげられるのは価格である。グループの旅行の場合、ホテルでのグループ宿泊は相当高くつくからだ。ホテルによって部屋の大きさはまちまちだが、2人部屋もしくは3人部屋がメインであり、それ以上大きな部屋はあまりない。

大人数の場合、部屋を細かく分けて宿泊することになるため、人数に乗じた部屋数の料金が請求されてしまう。つまり、2人1部屋×部屋数などになるわけだ。しかし、大手エアビーアンドビーの料金システムでは、そういった料金体系ではない。

部屋料金∔追加人数として設定してあるため「部屋∔人数×追加料金」として安く宿泊できるようになっている物件がほとんどだ。追加料金も一人1000~2000円程度が多く、価格を考えると、かなりメリットが大きい。

オーナーのデメリットは手数料の違い

ブッキングドットコム携帯

大手airbnbの予約成約時のコミッションは3%だ。チェックアウトが終われば支払われるようになっている。

例えば、1万円の宿泊が成約したならば、物件のオーナーはairbnbに300円を支払う。これは、日本国内サイトおよび海外サイト含めても異常なコミッションの低さであり、これほど安い手数料は他のサイトには存在しない。

施設が支払うコミッションは通常、予約数や取得のパーセンテージ(アロットメント)によって変動するが、それでも8~12%程度が相場である。先日、ヤフートラベルが予約サイトを停止するという波を受け、るるぶはコミッション料金を10%以上に値上げしたばかりだ。そして、楽天やじゃらんなどで特定のポイントなど追加付与した場合は、さらに請求される。

  • 楽天 ~10%程度
  • じゃらん 10%程度
  • るるぶ 10%に変更
  • Booking.com 12%程度
  • アゴダ 12%程度
  • Expedia ~14%

※契約やアロットメントによって多少変動あり。10%前後だと思えば、間違いない。程度となっているのは、施設ごとに違うため。

そればかりではない。施設側は、現地クレジット決済もしくはオンライン事前決済の場合にもシステム使用料金がかかるのだ。

○事前決済の場合

ソフトバンクペイメントで2%追加

○現地クレジット決済の場合

  1. 楽天ペイで3.24%
  2. Airペイメント3.24%
  3. Square3.24%、手入力の場合は3.75%追加

宿泊料金の10%前後∔ポイント付与分(1%~)+事前決済(2%)もしくは現地クレジット決済(3,24%程度)

というわけで、airbnbのみで稼働できる物件の場合においては、ブッキングドットコムに登録する必要は皆無である。現地クレジット決済もしくは事前決済費用∔コミッション料を合わせて15%以上の代金は、消えてしまうからだ。

その点で比べるとairbnbはクレジット決済費用の負担はなく、宿泊代の3%のみのコミッションとなるため、施設を運営するオーナーにとってはありがたいことばかりなのだ。エアビーアンドビーのサービス料金は宿泊をするゲストも一定に支払うために、施設に対してのコミッションも安くできるものと思われる。

予約がとれないサイトは掲載する

予約女子

airbnbで宿泊予約があまりとれない場合は、Booking.comに登録してでも痛いコミッション料金を支払わなければならない。その他のサイトでも運営が厳しい場合は、ブッキングドットコムから集客する必要がでてくだろう。

そもそもAirbnbやその他サイトで予約がとれない物件が、ホテルと競合するブッキングドットコムのサイトで集客できるかどうかは疑問である。それでも価格を重視するゲストがいれば、予約が入るかもしれない。その場合は、エリア最安値を設定することは必須になるだろう。

利益は少なくなってしまうが、長く営業していくためには必要な対応かもしれない。経費と相談しながら、閑散期対応として期間を絞って掲載するのもありだと思う。

airbnbとのミスマッチについて

上級ホテル

サイトの利用者の特性としても全く違うことも理解しておいたほうがいいと思う。airbnbの場合、部屋を提供するホスト側とされる側のゲストでは基本イーブンな関係だ。会話も友達に部屋を貸すような感じで問題ない。

ゲスト:ちょっと部屋貸してくれる?

ホスト:問題ないさ、もちろん。

のような感じで会話がすすみ、オーナーが忙しくても、ちょっと不備があっても「ごめんね」みたいな感じで済むこともけっこうある。それではブッキングドットコムではどうだろうか。

ブッキングドットコムで施設を予約するゲストの彼らは「お客様」になるだろう。数あるホテルを却下して、その中で選ばれた施設になるからだ。

airbnbのように、友達の家を借りる感覚では全くない。ホテルや施設の一つとして予約してくる傾向が強いので、サービスや設備の採点はairbnbで宿泊するゲストより手厳しいものだ。

旅館

自分の立場で考えるとわかりやすいが、宿泊するホテルのフロントがいなかったり、鍵が見つからなくてなかなかチェックインできなかったり、お風呂のお湯が出なかったりしたらどう思うだろうか。

友達の家を借りているなら、まあ仕方がないと許してしまうところだが、ホテルに宿泊するつもりで予約している場合は、それではすまされないだろう。booking.comから予約するゲストはあくまで宿泊する施設として予約してきているのであって、airbnbのような「友達の家を借りる感覚」ではない。

airbnbの経営で少しうまくいったからといって、Booking.comに掲載すると痛い目にあうのは明白だ。なぜならBooking.comに掲載した時点で、競合は「Airbnbの友達感覚ホストが経営する物件」ではなく、同じエリアに登録している中級以上のホテルもしくはホテルサービスになるからだ。

まとめ

ブッキングドットコムの民泊仲介で、旅行者は新たな選択肢が増えるだろう。果たして、ホテル予約のイメージが強いBooking.comで予約されるのだろうか。新法の成立後しか答えはわからない。

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